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ブラピとディカプーと行くハリウッド散歩『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』

ブラピとディカプーと行くハリウッド散歩『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』

ブラピとディカプーと行くハリウッド散歩『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』

皆さんお待ちかね(?)『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のご紹介です。

クエンティン・タランティーノ監督の9本目の長編映画です。

レザボア・ドッグス、パルプ・フィクション、ジャッキー・ブラウン、
キル・ビル(一本の予定で制作されたものをプロデューサーが2本に分けて倍儲けました)、
デス・プルーフ、イングロリアス・バスターズ、ジャンゴ 繋がれざる者、ヘイトフル・エイト

に続く新作となります。
監督曰く、10本監督したら引退するとのこと。
たぶん監督としてやりたいことはほとんどやり切っているのでしょう。
その後はプロデューサーやっ脚本家として活躍していくのでは。

でも、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』はこれで引退と言われても全く違和感のない映画でした。そう思わさせるだけのタランティーノらしさと監督としての堂々とした演出ぶりが見られる作品です。

once
ハリウッドの転換期
映画の舞台は1969年のハリウッド。
宣伝では「ハリウッド黄金期」といった紹介のされ方をしていますが、それは間違いで、
映画史的に言えばハリウッドの黄金期といえば1930年代から1950年にかけての大手スタジオが大作を大量生産していた時代のことを指します。1960年代に入ると映画産業が斜陽化し、大手スタジオが次々と倒産、巨大企業の映画部門として吸収されていきました。
例えば、現在のユニバーサルはケーブルテレビや光通信などを運営しているコムキャスト100%出資のグループ会社です。
1960年代といえば、ベトナム戦争が泥沼化していった時代でもあり、公民権運動の活発化、愛と平和を合言葉にコミューンでの共同生活を始めるフラワームーブメントを起こしたヒッピーたちの出現、女性解放運動の高まりなどアメリカ社会全体が変わっていった時代でもあります。そうした時代を反映してか、1970年代以降のアメリカ映画は1967年の『俺たちに明日はない』や『卒業』などから始まった暗く悲惨で生々しい暴力と、どうしようもない現実に溢れたニューシネマの時代に突入していきます。
そんな時代にあって、かつては大量に制作されたテレビ西部劇も激減、大手の映画の制作本数も減った結果、時代に取り残されていく人々もハリウッドには多かったのでしょう。
本作でレオナルド・ディカプリオ演じるリック・ダルトンもそんな一人です。

ブラピ×ディカプー
リック・ダルトンはテレビドラマを中心に活動している俳優。かつては映画に出演していた時期もあったし、それなりに有名だったが、最近は主演ドラマは打ち切りになり、単発のゲスト出演の悪役ばかりになってしまった。『大脱走』の主演候補にもなったが、それはかなわず、スティーブ・マックイーンの代わりに映ることを妄想するばかり・・・。セリフをとちってしまって落ち込みまくったと思えば、子役に褒められて涙がホロリとする場面も。レオナルド・ディカプリオの一喜一憂ぶりが楽しい。
リック・ダルトンのスタントマンとして雇われているクリフ・ブースは運転、身の回りの世話から、メンタルケアまでこなす良き友人でもあります。多くを語らないが、第二次大戦の帰還兵でブルース・リーを素手で吹っ飛ばすほど強く(ここはいいのかタランティーノ!!)、妻殺しの疑惑があるという怖い面もある人物をブラッド・ピットが超かっこよく演じています。
本作はディカプーとブラピのコンビの日常を3日間切り取る形で構成されています。
タランティーノの映画がドラマ性が薄めなのは今まで通りですが、本作でははっきり言ってドラマは皆無です。どーでもいい話の連発でしかありません。でも、それが良いんです。

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映画を愉しめ
では、ドラマ性が希薄ならばどこを楽しめばいいのか?
そこで、部分・ディテールの楽しさ、無駄の中に流れる時間に注目してみてください。
タランティーノ監督の作品には過去の映画や音楽の引用と無駄なおしゃべりが溢れています。
パルプ・フィクションのフランスでのハンバーガーの呼び名とか、レザボア・ドッグスのチップは払うべきかとか、デス・プルーフのおねーちゃんの生足を舐めるように長々と映すとか、無駄だらけ。
そこに名作から誰が見てんだよ!レベルまでのディープな過去の映画の引用を忍ばせ、6,70年代を中心に好きな曲を流しまくる。
オタク系の監督が引用を行う例は多々ありますが、タランティーノの場合は引用と言っても完コピではなく、分かる人には分かるぐらいに留めているのがセンスがいいですね。このセンスの良さがあるからこそ部分の面白さが際立ってきます。例えば、

・ブラピが運転する車のステレオから流れる60sロックを聴くのが最高
・「ミセズ・ロビンソン」の曲の編集ポイントが絶妙
・ブラピが犬にごはんをあげているシーンが最高
・火炎放射器最高
・ディカプーの長台詞上手いなぁ
・60年代のハリウッド通りの再現度すげぇ
・映画内で映画見るのってなんかいいよね

といった感想が出てきます。
特にブラピが犬に缶詰めのフードをあげているところがいいですねぇ。
「今日は二つだ!」とばかりにボトッボトッとお皿に落とし、固形のフードも添えてあげる気遣いが良い。ブラピ自身はビールとマカロニチーズというのも良い。このシーンは押井守の『イノセンス』に並ぶ映画のベスト犬餌付けシーンですよ!!

ディテールを見ておしゃべりを聴く映画の時間に身をゆだねてみると2時間半以上の上映時間も豊かな体験にできるはずです。

「こんなことあったらいいな」
これまで書いてきませんでしたが、本作で描かれる1969年はハリウッド最悪の事件が起きた年でもあります。
パンフレットに詳しく書いてあるので詳細を書くのは控えますが、本作のもう一人の主人公シャロン・テートは実在の人物であり、ヒッピーのコミューンのリーダーだったチャールズ・マンソンの指示によって数名が家宅侵入、屋敷にいた他の人々とともに殺害されています。
夫で映画監督のロマン・ポランスキーは隣人はモノホンの悪魔な『ローズマリーの赤ちゃん』を撮った後というだけで被害者遺族なのに批判され、事件の後に撮った『マクベス』では監督自身の荒んだ心象風景を表現したような串刺し首チョンパが満載の血みどろ映画となりました。
愛と平和のヒッピーたちはカルト的な危険な集団ともなりうることが判明し、隣人は信用できず、映画も暗くなり、アメリカという国全体が暗くなっていきました。
しかし、タランティーノはフィクションならではの自由さでもって歴史にNOを突きつけます。
こうあったらいいな、もしかしたらこうかもしれない・・・歴史にifを考えることは不毛かもしれませんが、考えるのは楽しいじゃないか!この映画のラストは歴史を知る人ほど響くものでしょう。
ラストの後で登場人物たちはどういった人生を送るのかを妄想するのも楽しいですね。
これほど「楽しい」を連呼したくなる映画も珍しい。多幸感でお腹いっぱいです。ご馳走様!

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